庚申堂
慶長10(1605)年に浄念上人により開基されたと伝えられ、泉州一帯の庚申信仰の中心です。
庚申信仰とは、60日に一度巡ってくる庚申の日の夜に眠ると、体の中に住んでいる三尸(さんし)という虫が、その人の悪事を閻魔大王に知らせて命を縮ませるので、庚申の夜には身をつつしみ眠らずに過ごすという、中国の道教(どうきょう)の考えに基づいた行事です。
この庚申堂では、1年の最初の庚申の日(初庚申)に「粥占」を行います。粥占いにはいくつかの方法がありますが、ここでは1升の米とともに番号をつけた節のない35本の竹管を鍋で炊き上げた後、竹を割って中に入った米粒の数を数えます。
12本の竹管は1ヶ月ごとの雨量を、9本は米類を、14本は畑作物の出来を占います。
竹管の中にたくさんの米粒が入ると雨が少なく豊作になるそうです。
この貴重な伝統は今も地元の人の手によって受け継がれています。
■INFORMATION
- 住所
- 阪南市和泉鳥取